当クリニックで行う
主な泌尿器検査
検尿(尿定性・沈査)
尿定性は、専用の試験紙に尿を浸し、その色の変化によって陽性・偽陽性・陰性を確認する検査です。とても簡便に行えるため、尿の成分を調べるためによく行われます。具体的には、白血球、尿潜血、尿糖、尿たんぱく、尿pH、尿比重などを確認できます。
ただし、尿定性検査は尿中の成分変化によって偽反応を起こすことがあります。そのため、尿潜血などが見られたときは、引き続き尿沈渣を行います。これは、尿中に赤血球や白血球などが含まれていないか顕微鏡で確認する検査です。尿沈渣を追加することにより、肉眼では確認できない血尿などを把握することができるようになります。
超音波検査
超音波検査は、人の耳では聞きとることができない高い音を発する医療機器を使用し、腎臓などの状態を調べる検査です。専用の超音波検査装置から検査したい部位に向かって超音波を発信し、体内の臓器や組織にぶつかった反射波(エコー)を同装置が受信します。このデータをコンピュータで解析することにより、調べたい部位が画像化されるようになります。これによって腎結石や腎不全などの診断がつけられるようになります。この検査はエックス線を使用しませんので、放射線被爆を心配する必要はありません。苦痛も伴わないので、患者さまの負担も少なくて済みます。
採血
血液を採取し成分を調べます。
特に血球(白血球、赤血球、血小板)、CRP(炎症反応)は院内で測定でき5-10分で結果が判明しますので迅速は判断が可能です。
他の項目については結果が数日かかります。項目により異なるためお気軽にきいてください。
レントゲン
レントゲン(エックス線検査)は健康診断の際にも広く行われており、胸部レントゲン検査を受けたことがある方も多いと思います。この場合は、肺炎や肺がんといった病気を発見するきっかけになります。さらに、照射する部位を変えることにより、様々な臓器を調べることができます。当クリニックでは、腎臓をはじめとして、腹部の様々な臓器の状態を検査します。なお、レントゲン撮影を行う際は、放射線の一種でもあるエックス線が撮影時に照射されるわけですが、最近は被ばく量をかなり低く抑えることができるようになりました。撮影自体も短時間で済みますので人体に影響が及ぶことは少ないと言われています。
尿流測定・残尿測定
尿流測定は、前立腺肥大症や神経因性膀胱などの病気が疑われるときに行われます。専用のトイレ型検査機器に放尿していただくと、尿の出方、尿の勢い、排尿量、排尿時間などを自動的に数値化することができます。このデータを分析することにより、排尿障害の有無や程度を確認することができます。なお、この検査は痛みを伴わないので、安心して検査を受けてください。ただし、尿がしっかり溜まった状態で行う必要があります。当クリニックを来院される際には、できるだけ直前のトイレ(排尿)を控えるよう協力をお願いします。
残尿検査は、排尿後、膀胱内に残っている尿量を測定する検査です。院内のトイレで排尿していただき、その直後の膀胱内の状態を調べます。超音波診断装置を使用して「どのくらい尿が残っているか」を測定することにより、排尿障害などの有無を確認できます
膀胱鏡検査
膀胱鏡検査は、尿道の出口から内視鏡を挿入し、膀胱や尿道などの状態を直接確認することができます。血尿や尿路感染症の原因を調べる目的でも行われますし、膀胱手術後の経過観察の際にも行われます。この検査は、挿入する際に多少の疼痛を伴うことがあるので、ゼリー状の局所麻酔をしてから挿入します。いずれにしても、尿道などを通過するときに違和感を覚えることがありますが、膀胱内の病変を調べるために必要となるので、検査への協力をお願いします。